私が所属しているむす部が全面バックアップしている「看護×?(カンカケ)」のグラフィッカー募集があり、昨年11月に但馬で開催された共同企画に続いて、手を挙げて参加して参りました。
但馬の共同企画はこちら(むす部とのつながりも書いてます!)
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2019/11/16 当事者の声から考える、 但馬の在宅および病院の看取りを支える看護職の役割 でグラレコしてきました!
案内チラシはこちらです。
今回のゲストはフリーランスで出張専門の助産院をされている安友さん。
高砂のまちの保健室でお会いして、Facebookの投稿で活動も見ていたので、これはぜひ描きたい!と名乗りを上げました。
片山さんからワークライフバランスのお話
まずは今回の進行役、片山さんからの話題提供です。
グラフィックはむす部の灯台、にへーさんです。
お話聞いてて、このスライドが印象に残りました。
今日は、女性が「看護」の現場で働く・働き続けることの難しさがテーマですが、以前に「医療」で同じような話をネットの記事で読んだなあ、と思い出しました。
記憶を頼りに検索したらコレでした。
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現役の医者が語る「医療の現場が男性医師を渇望する理由」
東京医科大の医学部一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていた・・・が話題になっていた、2018年8月に公開された記事です。
下の引用部が根本にある問題…元凶だなあ、と読んだ当時に唸った覚えがあります。
1年半経ってもすぐに思い出したってことは、相当頭に焼き付いてたんですね( ゚Д゚)
今の日本の医療の質は、現場の医者の、文字通り身を粉にしたような働き方で成立している。この環境が「女性が働きやすい環境」ではないのは事実だし、実際問題、男性だって働きやすい環境ではないのは事実だ。
現役の医者が語る「医療の現場が男性医師を渇望する理由」(https://blog.tinect.jp/?p=53033)
じゃあ利用者として、みなさんは今から、明日から病院にかかるのに2週間も待つような環境を受け入れられるだろうか?
女医さんが働きやすい環境を提供するためには、医療者側の問題だけじゃなくて、医療を受ける側の態度だって問題になってくるのである。
病院だって外来は休診日もありますし、午後は休診って曜日もあります。
ただ、土日や年末年始も救急外来は開いてるので、いざって時には駆け込めるようにしてくれてます。
それに入院病棟がある病院は、24時間365日途切れることなく医療を提供しなければなりません。
命に関わるんだから当然だろう、との思いもあります。
死にそうな患者を目の前にして「定休日です」閉店ガラガラって出来ないのも分かります。
でも、その手当をしてくれるお医者さんだって人間です。休まないと。
職業柄、システムが止まる=会社の業務が止まる、を意味する!24時間365日止めるんじゃねえ!との議論に巻き込まれます。
私の担当分野だと、
「皆さんも帰るんだから、24時間ずっと使って無いでしょ」
「止めないためには、それ相応のコストが掛かりますよ」
って話になって、費用対効果が釣り合わねえなあ、で立ち消えるのですが、医療はそんな単純な話じゃありません。
「べき論」で考えると、医療現場は24時間365日稼働しておく「べき」です。
いつ病気になるか分からないし、いつ死にかけるか分からないから。
でも、その「べき論」の一方で、医療従事者が「無限リソース」じゃないのも事実です。
優秀なお医者さんがどんどん生まれてきて、
年取って引退したお医者さんの穴埋めも出来て、
過疎の村とかにも潤沢にお医者さんが行き渡って、
みんな技量や人柄が均一で、交代しても何の文句も無くて、
・・・なんてことは「期待するけど、あり得ない」って皆さんお分かりですよね。
分かっちゃいるけど、分かっちゃいるけど、
「私ごと」になると、それを望んじゃうんですよね。
皆さん、と主語をぼかすと良くないですね。
私は望んじゃいますし、期待しちゃいます。
難しい問題です。
教科書的なことしか思いつきませんが、
「医療を受ける側の期待値」と「現状」の差を把握
した上で
「現実解(目指すゴール)」を決めて
そこに向かうためにはどうしたら良いか
を泥臭く考えて行く道筋しか無いんじゃないかなあ、と思います。
キレイごとかも知れないですけど。
今のままだと
「医療を受ける側の無限リソースを前提にした要求」
を満たすために、引用部の
「身を粉にしたような働き方」で穴埋め
しているので、本当にもう限界だと思います。
介護も同じなのだな、と思いながらお話を聞いてました。
安友さんの原動力は楽しそう!面白そう!
さて続いては、そんな医療現場からフリーランスに活動の場を移された安友さんのお話です。
お話の内容は…グラフィックを見て頂きましょうかね。そのために描いてますし(^^)
これまでやって来られたこと、活動の軌跡のお話・・・まあ広いし多い( ゚Д゚)
全部は描ききれていないので、もっとたくさん外に飛び出されてました。
聞いていた思ったのは、「子育ては女性」って、固定観念が仮に正しかったとしても、出産したからって産んだ瞬間お母さんになる訳じゃないですよね。
お腹の中でじっくり育てたとは言え、分からないこと、初めてのことだらけ。
不安でいっぱいなのに、産婦人科でしばらく入院したら、
「さあお母さんですよ!」
と放り出される。
すぐに死んじゃいそうな小さい命を24時間守らないといけない…って、プレッシャー。
ダンナは役に立たないし、全部全部一人で抱え込んじゃうしか無いんですよね。
でも、乳児を抱えて外に出るのは大変。
うちの活動的な奥さんは、小さい時から子どもをベビーカーに乗せて出掛けてましたが、行く先々で驚かれたそうです。
その分、子育ての先輩方からめっちゃ可愛がってもらいました(^^)
そうなると、助産師さんが訪ねて来てくれるのは有難いですね。
しかも、教科書的な知識はもちろん、それだけじゃなく「楽しいコト」「面白いコト」を吸収しまくった安友さんなら、ポジティブなオーラを伝搬してくれそうです。
えんたくん でグループワーク
安友さんのお話を聞いた後は、5人ずつに分かれて今回のテーマである「看護×ワークライフ」について語り合うグループワークです。
色んな方とお話できるように、途中でメンバーチェンジを予定していましたが、どのテーブルも盛り上がっていたので入れ替えなしで時間いっぱいまで同じメンバーでお話することに。
最後にグループごとに話し合った内容の共有です。
皆さん思うこと、悩みがあふれて盛りだくさんの発表でした。
締めのコメントを私が描く分担になってましたが、なだれ込むように話が進んで行ったので、まさかの描き留められない事態に(T_T)
と言うことで、4枚目が真っ白になっちゃう!と慌てて描いたのがこちら。
発表を受けて皆さんがお話してた内容で、印象に残ったことを描いてみました。
まあ、「ワークライフバランス」の言葉そのままではありますが(^^;)
最後の最後に、グラフィッカーの皆さんからも一言・・・と無茶ぶり( ̄▽ ̄;)
「皆さんがえんたくんに書かれてる内容を見たら、看護とは全然縁の無い仕事してる私も共感するものがたくさんありました。だからどうした、って話ですが、どの業界で仕事していても悩みや思いは共通なんだな、と思いました」とお話しました。
皆さんに向けて話しているようで、自分に向けて話していたような気がします。
ええ感じで喋れましたかね(^▽^)
今日のお写真たちです。
↓安友さんのお話を描いてるところ
↓むす部ポーズで記念撮影
↓何だか格好よく仕上げてもらいました。実際にはボーっと突っ立ってただけなのですが(^^;)