今回読んだのは
なんでも図解
日高由美子著(ダイヤモンド社)
です。
今回もまずは「絵」から。
さて、ここからは絵でピックアップしたトコロの感想です。
グラレコと一言で言っても、描き手によって見た目が全然違います。
私は勝手に「流派」って呼んでますが、大きくこの二軸で分けられるかな、と思ってます。
- 「議事録」のように見た・聴いた事実を描く
↑↓ - 目に見えない雰囲気や感じたことも描く
- 文字や図表を中心にして、意味・意図の曖昧さを無くす
↑↓ - 絵や色を多用して、読み手の想像力や受け取り方にある程度委ねる
乱暴かも知れませんが、この二軸で分けた4象限のうち
「議事録 X 文字図表」
で必要なことが全て詰まってる本だと感じました。
しかも、教科書やカタログのように、
「網羅して取り揃えてますよー」
って感じじゃ無く
「地獄のお絵描き道場」を
再現した「対話形式」
なので、前から読んで行けば自然とポイントが入って来ます。
何を隠そう、私も道場に参加したえんま先生の門下生です(^▽^)/
参加した時の記事はこちら
↓
2018/04/21 えがこう!地獄のお絵描き道場 「できる仕事人は絵が描ける!」@大阪に参加してきました!
例え違う「流派」を目指す・好む人でも、知ってて損はない…いや、
どの「流派」でも持っておくべき基礎
がココに詰まってます。
他の流派に行くにしても、まずは身に付けてから羽ばたきましょう。
もう、この一文に尽きますね。
いさぎよいと言うか、シンプルです。
「その場で」「さっと」がミソですね。
「持ち帰って仕上げて」「明日には」とか言われても、タイミングを逸してます。
逆に、「その場で」「さっと」図に出来ないような「手数の掛かる描き方」はお呼びでないのです。
目的がシンプルなので、手段もとても分かりやすいです。
書かれている全てのことはココに通じますね。
グラレコの話をする時に、
「◯と△と□が描ければ描けます」とか
「電話メモ書けるでしょ、同じですよ」とか
パーツと言うかテクニック的な話をよくするのですが、こっちの方が
「みんな出来るんですよ」感
がありますよね。私は感じました。
ただ、
「えっ、ちょっとどういうことですか?」
と突っ込まれたら、雰囲気的な理解なのでヨソで使うのはまだ止めときます(^◇^;)
この文章は本の中で
「自分の頭を整理するとき」
として登場してますが、講演会とか対話の場面でも、私がグラレコを描く時にはコレを常に意識してますね。
描いてある言葉や絵をきっかけに、芋づる式に
「ああ、そんな話してたな」
と思い出してもらえれば、そのグラフィックはお役に立てたんだな、と思います。
もちろん、
その場に居なくて
直接お話を聴いていない人
にも伝わることを意識していますが、
「聴いた人」が見てピンと来ない内容が
「聴いてない人」に伝わる訳は無い
ので、やはりこの点は大事にしたいです。
正確に発言内容を記録したければ、速記で書き残せば良いんです。
でも、読まなきゃ分からないし、読んで全体を理解したとしても、全体を見通せる情報が入ってるのは、その「読んだ人の頭の中」なので、みんなで共有しようと思うと、見るためのものを描くしかありませんね。
キーワードを拾って描くので、一言一句の再現では無いですが、お話の骨組みは十分読み取れると思うので、「味見」にはちょうど良いですね。
グラレコで文字多めの私にとっては、これは救世主です。
囲めばスタンプみたいに見えるので、それはもう「文字」では無いのですよ。
複数の言葉をまとめて囲めば、意味のあるカタマリになりますし、文字の羅列だと
呪文やお経
のように見えてしまいますが、ほんとコレだけでグッと見た目が変わります。
この章、本の中で3ページ分しか無いんですけど、読んでてこの3ページだけ
濃度が違うんとちゃうか
紙が分厚いんとちゃうか
と思うくらい、大事なことが凝縮されまくってます。
これが読み取れたら8割方やることは終わってますね。
後はどう表記するか、を形にハメれば良いだけですから。
そう言いたくなるくらい、これは難しい。けど出来たらすごい武器に。
なので、読み違えた時の収集の付かなさっぷりも半端ない(^^;;
場数なのかな、国語力なのかな・・・
書いてあることに1mmの異論も無いです。
ほんとにそうだと思います。
でもでも・・・
余白が開けられないんですよねえq(ToT)p
空間が不安で何だか詰めちゃう。
後から話を戻して膨らまされた時の焦りっぷりったら、もう(;^_^A
それだけにココの重要性は身にしみて分かるのです。
速記のように全部は書けないので、どうしてもお話が飛び飛びになってしまいます。
そうすると、前後のつながりが分からないので、唐突感が強くなります。
少しでもその唐突感を和らげるために、この見出しは重要ですね。
今からこんなお話が始まります、
って、ほんの数文字の説明があるだけで、その後に書いてあることがスッと入って来るんです。
でもでも・・・
話し手さんも、
「じゃあ、今から◯◯の話しますね」
と宣言してくれる訳じゃ無いので、描く順番としては中身が先で描いてるうちに
おや、話変わったか?
と、気付けた時に要約して見出しを付けるって流れになります。
そうすると、ひとつ前の「余白」がボディーブローのように効いてきます。
ココに!
余白を開けてれば!
見出しが描けるのにい!(><)
なんて、しょっちゅうです。
デジタルならね、消したり移動したり出来るんですけどね、ね。
模造紙だと、もうどうにもならないので、
とりあえず囲って
空いてるスペースに見出しっぽく描いたりして
ゴマかすしか無いですね。
テンポ良く書いてあるこの5つ。大事です。
このテクニックだけで描ける訳じゃ無いですが、知って実践できると変わりますね。
冒頭に書いた
「議事録 X 文字図表」の領域で、
必要なことが全て詰まっている
と感じたのは、この観点で講座がブラッシュアップされて、その内容が本に凝縮されたからですね。
会議室にホワイトボードはあるけれど、
飾り物になってるような会社では、
ペンを持って描こうとするだけでも異質なのに、
イラストとか装飾とか描いたり色使ったりしたら、
遊んでるのかよヽ( ̄д ̄;)ノ
と、言われるか、言ってもくれず冷ややかな目、が想像できます。
でも、そんな会社の会議だからこそ、道場で習った技術が役に立つはず。
その観点では、この本から教えてもらえることは、
目立ち過ぎず、
板書の延長線上でお披露目しやすい
ですね(^^)
グラフィカルな、
心情に訴える色鮮やかな、
エモいグラフィックが
良いとか悪いとか
そんな話じゃ無いんです。
私が欲していた表現方法がココにあった、ってことですね。
この本には、練習問題やトレーニングがいくつも載ってます。
まずは
全体を読んで感想を描こう!
と思ってたので、サッとそのページは飛ばして、回答どころか問題も読んでません。
感想が描けたので、1つずつ楽しみにやってみようと思います(^○^)